このページでは、学生時代に国語が苦手だった筆者が、この順番で学べば古典文法が分かり、一気に得意科目にできた経験をもとに、25年以上の指導において実際に受講生に好評だった「理解しやすい学ぶ手順」を紹介していきます。
- 助詞とはどういうものかが分かる
- 格助詞とは何かが分かる
- 接続助詞とは何かが分かる
- 副助詞とは何かが分かる
- 係助詞とは何かが分かる
- 終助詞とは何かが分かる
- 間投助詞とは何かが分かる
はじめに

「助詞」をこれから学習しようと思うのですが、何から初めていけばいいですか。



助詞は助動詞よりもたくさんの語があるけど、現代語と同じ意味のものも多いから、覚えなければならないことはそんなに多くないよ。まずはここで助詞の種類を確認していこう!
助詞とは
今から「助詞」を学習していくわけですが、みなさんはどのようなものを思い浮かべますか。
いわゆる「てにをは」などが助詞ですよね。なにか別の言葉について初めて意味を持つものであり、助動詞と違って活用はしないということくらいは分かっている人も多いと思います。
「助詞」は一般的にこのように分類されるものです。
「助詞」とは
①付属語で活用がない単語。
②その語が他の語に対して、どのような関係にあるかを示したり、意味を添えたりするもの。
といっても、先ほど述べたように、「なにか別の言葉について初めて意味を持つものであり、助動詞と違って活用はしない」という以上の情報はあまりありません。一方で、助詞は働きによっていくつかのグループに別れます。それを今回は知ってもらえたらと思います。以下に例文を示します。
1 人の描かする仏もおはしけり。『宇治拾遺物語(絵仏師良秀)』
2 摂政・関白すべきものならば、この矢当たれ。『大鏡(南院の競射)』
3 玉の男皇子さへ生まれ給ひぬ。『源氏物語(光る君誕生)』
4 「かれは何ぞ。」となむ男に問ひける。『伊勢物語(芥川)』
5 かの人の御代はりに、明け暮れの慰めにも見ばや。『源氏物語(小柴垣のもと)』
6 すかし申し給ひけむが恐ろしさよ。『大鏡(花山天皇の出家)』
1は、直前の名詞「人」がどのような役割(資格)を持っているかを表す助詞で、格助詞と言います。
2は、前の句と後の句を前後の関係を示しながらつなぐ助詞で、接続助詞と言います。
3は、副詞のように何かの意味を持って後の言葉に係って行く助詞で、副助詞と言います。
4は、係り結びの法則をつくる助詞で、係助詞と言います。
5は、文の終わりについて、感動や希望、禁止などを表す助詞で、終助詞と言います。
6は、文中や文末の文節について、感動・呼びかけ・強調などを表す助詞で、間投助詞と言います。
6種類の助詞がありますので、一つずつ丁寧に見ていくと良いのですが、まずは大きく特徴を理解することから初めて、その後に細かく見ていくことをオススメします。とはいえ、助詞は現代語と同じものもたくさんあるので、現代語にはあまり見られない用法を中心に覚えていくとよいでしょう。
助詞の種類
さきほど、助詞には6種類あることを示しました。ここでは、その6種類の大まかなはたらきについて学習していきましょう。
1.格助詞
まずは、「格助詞」です。格助詞は「が」「の」「を」「に」「へ」「と」「より」「から」「にて」「して」が該当します。この助詞の上には原則体言(名詞)がつきます(活用語の連体形の場合もあります)。
体言や活用形の連体形の下について、上の体言(連体形)が下の語に対してどのような役割(資格)を持っているかを示す助詞です。


例えば、こんな文があったとしましょう。
「私 が 学校 へ 行く。」
品詞分解すると、「私(名詞)」「が(助詞)」「学校(名詞)」「へ(助詞)」「行く(動詞)」となります。文の構成で考えると、「私」が主語、「行く」が述語ですね。この「私」が主語ですよ、ということを表す助詞が「が」です。つまり、「が」は上の「私」という名詞が「行く」という述語に対しての「主語」だということを示す格助詞となるのです。また、「へ」は上の「学校」という名詞が「行く」という動詞の方向(行き先)を示す格助詞ということになります。
このように、格助詞は直前の名詞(連体形)がどのような役割(資格)なのかを示す助詞なのです。
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2.接続助詞
「接続助詞」は、接続詞とよく似た働きをします。接続詞は、例えば「彼は一生懸命努力した。しかし、優勝することはできなかった。」のように、前の文と後ろの文を、関係性を表しながらつなげるものでした。ちなみにこの文章では、通常起こり得ることとは逆の内容をつなげているので「逆接」といわれます。
一方接続助詞は、あくまで「助詞」なので、直前の語につきます。直前の語は、活用語(用言や助動詞)になります。つまり、用言や助動詞を伴った語について、意味上の関係を示しながら上の部分と下の部分をつなげるものが接続助詞だということになります。
また、先述したとおり、直前の語は活用語(用言や助動詞)になりますので、その語の活用形(未然形や連用形など)を一緒に覚える必要があります。
「ば」「とも」「ど」「ども」「に」「を」「が」「て」「して」「で」「つつ」「ながら」「ものの」「ものを」「ものから」と、多くの語が接続助詞になります。


例えば、こんな文があったとしましょう。
「富士の頂なれ ば、雪いと高し。
(訳) 富士山の頂上なので、雪がたいへん高く積もっている。
「富士の頂なり(富士山の頂上である)」と「雪いと高し(雪がたいへん高く積もっている)」とを「ば」がつないでいます。前後の関係は「富士山の頂上である」「から/ので」「雪が高く積もっている」と考えるのが自然で、そうすると、前の部分が「原因」、後ろの部分が「結果」となります。
つまり、「ば」は、上の部分の「原因」と下の部分の「結果」の関係を表しつつ、つないでいるということになるわけです。また、「ば」が「原因と結果」という関係を示すときには、直前の語が「已然形」に接続するということも知っておく必要があります。
この「ば」は「順接確定条件(原因理由)」と呼ばれるものですが、それは改めてお話しましょう。すぐに知りたい場合は「筒井筒(第2回)」をご覧ください。こちらで簡単にまとめています。
このように、「接続助詞」は、用言や助動詞を伴った語について、意味上の関係を示しながら上の部分と下の部分をつなげるものであることが分かればよいでしょう。
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3.副助詞
「副助詞」は、「副詞」とよく似た働きをします。副詞は「この課題は必ず提出しなさい。」「この中で三人だけが正解できた。」など、様々な語に付いて、ある意味を加えるとともに、後の用言(を含む文節)「提出しなさい」「正解できた」を修飾するものでした。
「副助詞」は、「副詞」と働きはよく似ていますが、「助詞」ですので、その言葉だけで存在することはできず、直前の言葉に付いて出てきます。それ以外はほぼ副詞と同じと考えておけばよいでしょう。つまり、いろいろな語についてそれにある意味を加えるとともに、下の用言などを副詞のように修飾する語が、副助詞です。
「副助詞」は、「だに」「すら」「さへ」「のみ」「ばかり」「まで」「など」「し」があります。


例えば、こんな文があったとしましょう。
「財布の中には十円 だに 無し。」
(訳) 財布の中には十円でさえない。(ましてや百円や千円などあるはずがない)
この文は、「財布の中に十円(は)無し」とは意味が異なります。こちらは、「十円」はないかもしれないが、「百円」や「千円」はあるかもしれません。ですが、例文は「十円」はないし、「百円」や「千円」もないということになります。これは、「十円」という程度の小さなものを上げて、「百円や千円」などの程度の大きなものを想像させているのです。
この「だに」を「類推」を表す「副助詞」といいます。
このように、「副助詞」は、いろいろな語についてそれにある意味を加えるとともに、下の用言などを副詞のように修飾するということを覚えておくとよいでしょう。
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4.係助詞
「係助詞」は文字通り、「係り結びの法則」を作る助詞です。定義としては、「いろいろな語についてそれにある意味を加えるとともに、下の活用語の活用形に影響を与える、「係り結びの法則」を作る助詞。」となりますが、「係り結びの法則」が消滅した現代では、一般的に「係助詞」は考えないものとなっています。(「は」「も」は副助詞として考える)
ですので、古文独特の助詞と考えてもよいのかもしれません。「係り結びの法則」については、以下で説明しているので、そちらをご覧ください。
係助詞は、「ぞ」「なむ」「や」「か」「こそ」「は」「も」の7語です。「は」「も」が係助詞であることが意外ですね。


ここも例文を挙げておきます。
朝早くに なむ 起くる。
「なむ」は意味を強めるため(強意)の語ですが、原則として現代語訳することはありません。ただ、「係り結びの法則」が発生するので、文末の「起く」が、連体形の「起くる」となります。
「係助詞」は原則として、「係り結びの法則」を作る助詞と覚えておけば十分ですが、「ぞ」「なむ」「や」「か」「こそ」の他に「は」「も」があるということも知っておきましょう。
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5.終助詞
「終助詞」は、文の終わりに位置する助詞です。日本語は通常文末(述語)は用言(または助動詞)なので、終助詞の手前は活用語になります。ということは、直前の活用語がどの活用形(未然形・連用形など)になるかまで覚える必要が出てきます。
「終助詞」は他の助詞と同様に、意味を付け加えますが、そのほとんどが「禁止」「希望(願望)」「感動」などの意味になります。つまり、「終助詞」いろいろな語について文の終わりに位置し、禁止・希望・感動などの意味を加える、また、上の語との接続を覚える必要がある助詞であるということになります。
終助詞は、「な(禁止)」「な・・・そ」「ばや」「なむ」「もがな(がな・もが・もがも)」「てしが(てしか)」「てしがな(てしかな)」「にしが(にしか)」「にしがな(にしかな)」「な(詠嘆)」「かな」「かし」と多くの語があります。


例えば、こんな文があったとしましょう。
我は大学に合格せ ばや。
(訳) 私は大学に合格したい。
「ばや」は自己の希望を表す終助詞で「〜したい」という意味を付け加えます。直前の「合格す(サ変の複合動詞)」が未然形になっています。「ばや」は未然形に接続する終助詞であるということも知っておく必要があるのです。
このように、「終助詞」は、いろいろな語(原則は活用語)について文の終わりに位置し、禁止・希望・感動などの意味を加えるということを知っておきましょう。
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6.間投助詞
「間投助詞」は、文中や文末の文節につく助詞です。多くが文の終わりに位置する助詞なので、終助詞のように見えますが、活用語に限らずさまざまな文節につくため、分けて考えるようです。「や」「よ」「を」の3語しかないので、特に「や」は係助詞でなく、意味を強めたり感動や呼びかけを表したりする時、「を」は格助詞や接続助詞ではなく、感動や詠嘆を表す時には、間投助詞になると知っておく必要がありそうです。


このような例文があったとします。
助けよ や、猫またよ や、猫またよ や。
(訳)助けてくれ、猫まただ、猫まただ。
上記の「や」や「よ」を間投助詞といいます。
このように、「間投助詞」は、いろいろな語について、感動・呼びかけ・強調などの意味を加える助詞で、「や」「よ」「を」の3語あるということを知っておきましょう。
まとめ
今回は、助詞にも6種類あるということを知ることができました。分類すると以下の通りになります。


上記の表にある通り、助詞にもさまざまなものがあり、それぞれの助詞の働きが分かることで、読解もよりスムーズにできるようになるということが何となくでも分かっていけば、ここで学習した意味があったと考えます。次は、それぞれの助詞に出てくる語で、現代語と異なるものを中心に学習していけばよいでしょう。
最後に、古文に出てくる助詞を一覧にしておきます。色が変わっている語は、現代語と意味が異なるものなので、別ページで解説する予定の語です。


おわりに
今回は、助詞について学習していきました。総論ですので、全体を大きく見ていくことを主眼としています。一つ一つの語については、実は読解で出てくるたびに解説しています。ですので、今回はそのまとめと理解してもらえたらいいと思います。
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