このページでは、学生時代に国語が苦手だった筆者が、この順番で学べば文章の内容が分かるようになり、一気に得意科目にできたという経験をもとに、25年以上の指導において実際に受講生に好評だった「これなら古文が理解できる!」という学ぶ手順を具体的に紹介していきます。読んでいくだけで、文章の内容が分かるようになります。
はじめに
今回は「土佐日記」冒頭文の第2回です。背景知識をある程度把握して、前回の内容を頭に入れた後で次の内容に入っていきましょう。

前回の復習
前回の内容をあらすじと板書パネルで確認してください。第1回の詳しい説明は以下をタップしてご覧ください。
- 男が書く日記を女の私も書いてみよう
- 12月21日、午後8時ころ出発 そのことを日記に書く
- ある人(=作者)が国司の任期を終えて土佐国を出ようとする。多くの人が見送りをしてくれる



「男もすなる日記」(門出)読解のコツ 第2回
古文を読解する5つのコツをお話しましょう。以下の順に確認していくと以前よりも飛躍的に古文が読めるようになるはずです。
何度も本文を読んでみて(できれば声に出して)、自分なりに文章の内容を想像してみます。特に初めて読むときは、分からない言葉があっても意味調べなどせずに読みます。分からない言葉がある中でも文章の中に「誰がいるか」「どのようなことを言っているか」「どのような行動をしているか」を考えていきます。

本文にどのような人物が出てきているか、確認します。紙で文章を読むときは、鉛筆などで▢をつけるとよりよいでしょう。
簡単でもよいので、誰かに「こんなお話」だと説明できる状態にします。ここでは、合っているかどうかは関係ありません。今の段階で、こんな話じゃないかなと考えられることが大切なのです。考えられたら、実際にこの項目をみてください。自分との違いを確認してみましょう。
古文を読んでいると、どうしても自力では分からない所がでてきます。ちなみに、教科書などでは注釈がありますが、注釈があるところは注釈で理解して構いません。それ以外のところで、多くの人が詰まるところがありますが、丁寧に解説しているので見てみてください。

step3とstep4は並行して行います。きっと、随分と読めるようになっているはずです。
本文を読む
前回の範囲の内容をしっかり思い出しながら、本文をじっくり読んでみましょう。


男もすなる日記(にき)といふものを、女もしてみむとてするなり。
それの年の十二月(しはす)の二十日(はつか)あまり一日(ひとひ)の日(ひ)の戌(いぬ)の時に、門出(かどで)す。そのよし、いささかに物に書きつく。
ある人、県(あがた)の四年(よとせ)五年(いつとせ)はてて、例(れい)の事どもみなし終へて、解由(げゆ)など取りて、住む館(たち)より出でて、船に乗るべき所へ渡(わた)る。かれこれ、知る知らぬ、送りす。年(とし)ごろよくくらべつる人々なむ、別(わか)れ難(がた)く思ひて、日(ひ)しきりにとかくしつつののしるうちに、夜(よ)更(ふ)けぬ。
ーーー(ここから第2回)ーーー
二十二日(はつかあまりふつか)に、和泉(いづみ)の国(くに)までと、平(たひ)らかに願(ぐわん)立つ。藤原(ふぢはら)のときざね、船路(ふなぢ)なれど、馬(うま)のはなむけす。上中下(かみなかしも)、酔(ゑ)ひ飽(あ)きて、いとあやしく、塩海(しほうみ)のほとりにてあざれあへり。
二十三日(はつかあまりみつか)。八木(やぎ)のやすのりといふ人あり。この人、国に必ずしも言ひ使ふ者にもあらざなり。これぞ、たたはしきやうにて、むまのはなむけしたる。守柄(かみがら)にやあらむ、国人(くにびと)の心の常として、今は、とて見えざなるを、心ある者は、恥(は)ぢずになむ来ける。これは、ものによりてほむるにしもあらず。
二十四日(はつかあまりよつか)。講師(かうじ)、むまのはなむけしに出(い)でませり。ありとある上(かみ)・下(しも)、童(わらは)まで酔(ゑ)ひしれて、一文字(いちもんじ)をだに知らぬ者、しが足は十文字(じふうもんじ)に踏みてぞ遊ぶ。
(『土佐日記』より)
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