「木曽の最期」第3回『平家物語』読解のコツ(本文解説)&現代語訳

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 このページでは、学生時代に国語が苦手だった筆者が、この順番で学べば文章の内容が分かるようになり、一気に得意科目にできたという経験をもとに、25年以上の指導において実際に受講生に好評だった「これなら古文が理解できる!」という学ぶ手順を具体的に紹介していきます。読んでいくだけで、文章の内容が分かるようになります。

目次

はじめに

今回は『平家物語』「木曽の最期」の第3回です。第1回、第2回の内容は以下をタップしてご覧ください。

前回の復習

前回の内容をあらすじと板書パネルで確認してください。

・今井兼平と二人きりになった木曽殿は弱音を吐く
・今井兼平は木曽殿を叱咤激励し、粟津の松原で自害するよう進言する
・木曽殿は今井兼平と一緒に死にたい、同じところで討ち死にすればよいと言う
・今井兼平は、武士が下級兵に殺されるのは恥なので、自害するよう強く進める
・木曽殿は、今井兼平の意見を受け入れる

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「木曽の最期」読解のコツ 第3回

では、始めましょう!今回は以下の4つを中心に行います。

STEP
本文を読む

何度も本文を読んでみて(できれば声に出して)、自分なりに文章の内容を想像してみます。特に初めて読むときは、分からない言葉があっても意味調べなどせずに読みます。分からない言葉がある中でも文章の中に「誰がいるか」「どのようなことを言っているか」「どのような行動をしているか」を考えていきます。

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STEP
登場人物・場面を確認する

本文にどのような人物が出てきているか、確認します。紙で文章を読むときは、鉛筆などで▢をつけるとよりよいでしょう。

STEP
内容を大まかに把握し、説明する

簡単でもよいので、誰かに「こんなお話」だと説明できる状態にします。ここでは、合っているかどうかは関係ありません。今の段階で、こんな話じゃないかなと考えられることが大切なのです。考えられたら、実際にこの項目をみてください。自分との違いを確認してみましょう。

STEP
本文を一文ずつ解釈する

今回は詳しく解説するところがありませんので、一文ずつ読みながら内容を確認してみてください。ただし、解釈する上で知っておいてほしいところは補足してありますので、そちらも読んでみましょう。

本文を読む

 何度も本文を読んでみて、内容を想像してみるのが予習の最も大事なことです。特に初めて読むときは、意味調べはせずに読んでみましょう。今回は特に登場人物をしっかり確認し、それぞれがどのようなことを言っているか、どのような行動をしているかを考えていきましょう。

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 今井四郎ただ一騎、五十騎ばかりが中へ駆け入り、鐙(あぶみ)ふんばり立ちあがり、大音声(だいおんじやう)あげて名のりけるは、「日ごろは音にも聞きつらん、今は目にも見給へ。木曽殿の御(おん)乳母子(めのとご)、今井四郎兼平、生年(しやうねん)三十三にまかりなる。さるものありとは鎌倉殿までもしろしめされたるらんぞ。兼平討つて見参(げんざん)にいれよ。」とて射残したる八筋(やすぢ)の矢を、差しつめ引きつめさんざんに射る。死生(ししやう)は知らず、やにはに敵八騎射落とす。その後打物(うちもの)抜いて、あれに馳(は)せ合ひ、これに馳せ合ひ切つてまはるに、面(おもて)を合はするものぞなき。分どりあまたしたりけり。ただ、「射とれや。」とて、中に取り込め、雨の降るやうに射けれども、鎧(よろひ)よければ裏かかず、空き間を射ねば手も負はず。
 木曽殿はただ一騎、粟津の松原へ駆け給ふが、正月二十一日、入相
(いりあひ)ばかりのことなるに、薄氷は張つたりけり、深田(ふかた)ありとも知らずして、馬をざつとうち入れたれば、馬の頭(かしら)も見えざりけり。あふれどもあふれども、打てども打てども働かず。今井が行方のおぼつかなさに、振り仰ぎ給へる内甲(うちかぶと)を、三浦(みうらの)石田(いしだの)次郎(じらう)為久(ためひさ)、追つかかつて、よつ引(ぴ)いてひやうふつと射る。痛手なれば、真甲(まつかう)を馬の頭に当てて、うつぶし給へるところに、石田が郎等二人(ににん)落ち合うて、つひに木曽殿の首をば取つてんげり。太刀の先に貫き、高く差し上げ、大音声をあげて、「この日ごろ日本国に聞こえさせ給ひつる木曽殿をば、三浦石田次郎為久が討ちたてまつたるぞや。」と名のりければ、今井四郎いくさしけるが、これを聞き、「今はたれを庇(かば)はんとてか、いくさをもすべき。これを見給へ、東国の殿ばら、日本一の剛(かう)の者の自害する手本。」とて、太刀の先を口に含み、馬より逆さまに飛び落ち、貫(つらぬ)かつてぞ失(う)せにける。
 さてこそ粟津
(あはづ)のいくさはなかりけれ。
(『平家物語』より)

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