絵仏師良秀 復習編

読解(復習編)

はじめに

自己紹介はこちら

「絵仏師良秀」の復習です。しっかりと文章を声に出して読んで、自分のものにしていきましょう!

本文を読む

 スマホの場合は画面を横にして、これまで学習した内容をしっかり思い出しながら読みましょう。特に、以下の単語の意味が本文の中で言えるか確認してみてください。

「おはす」(動詞・サ変)
「あさまし」(形容詞・シク活)
「とぶらふ」(動詞・ハ四)
「いかに」(副詞)
「年ごろ」(名詞)
「わろし」(形容詞・シク活)
「なんでふ」(副詞)
「心得」(動詞・ア下二)
「めづ」(動詞・ダ下二)

以下の部分を訳せるか確認。

以下の10項目が何も見ずに訳すことができるか確認してください。できなかった人は、予習編の第1回第2回を見てください。

  • ①人の描かする仏もおはしけり
  • ②衣着ぬ妻子など
  • ③「あさましきこと」とて、人ども来とぶらひけれど、
  • ④「いかに」と人言ひければ
  • ⑤年ごろは、わろく描きけるものかな
  • ⑥こはいかに、かくては立ちたまへるぞ
  • ⑦なんでふ、もののくべきぞ
  • ⑧かうこそ燃えけれ、と心得つるなり
  • ⑨仏だによく描きたてまつらば、百千の家も出で来なむ
  • ⑩その後にや、良秀がよぢり不動とて、今に人々めであへり。

文法の確認

動詞・形容詞の確認です。あまり多くは出題せず、よく出るものに絞っています。動詞の活用の種類については、こちらをご覧ください。

本文中の青太字の活用の種類と活用形を答えなさい。なお、⑦⑧は形容詞、他は動詞である。

 これも今は昔、絵仏師良秀といふ①ありけり。家の隣より火②出できて、風おしおほひてせめければ、逃げ出でて、大路へ③出でにけり。人の書かする仏も④おはしけり。また、衣⑤ぬ妻子なども、さながら内にありけり。それも知らず、ただ逃げ出でたるをことにして、向かひのつらに⑥立てり。
 見れば、すでにわが家に移りて、煙、炎くゆりけるまで、おほかた、向かひのつらに立ちて、眺めければ、「⑦あさましきこと。」とて、人ども来とぶらひけれど、騒がず。「いかに。」と人言ひければ、向かひに立ちて、家の焼くるを見て、うちうなづきて、ときどき笑ひけり。「あはれ、しつるせうとくかな。年ごろは⑧わろく書きけるものかな。」と言ふ時に、とぶらひに来たる者ども、「こはいかに、かくては立ち給へるぞ。あさましきことかな。物のつき給へるか。」と言ひければ、「なんでふ、物のつくべきぞ。年ごろ、不動尊の火炎を悪しく書きけるなり。今見れば、かうこそ燃えけれと、⑨心得つるなり。これこそ、せうとくよ。この道を立てて、世にあらむには、仏だによく書き奉らば、百千の家も、出で来なむ。わ党たちこそ、させる能もおはせねば、物をも惜しみ給へ。」と言ひて、あざ笑ひてこそ立てりけれ。そののちにや、良秀がよぢり不動とて、今に人々⑩めで合へり。

解答は以下のとおりです。
①ラ行変格活用。連用形  
②カ行変格活用・連用形  
③ダ行下二段活用・連用形  
④サ行変格活用・連用形  
⑤カ行上一段活用・未然形  
⑥タ行四段活用・已然形(命令形)  
⑦シク活用・連体形  
⑧ク活用・連用形  
⑨ア行下二段活用・連用形  
⑩ダ行下二段活用・連用形

では、また次回お会いしましょう。

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