【古典文法】動詞の活用の種類(上一段活用・下一段活用・変格活用)の学習ポイントとテスト対策!

このページでは、学生時代に国語が苦手だった筆者が、この順番で学べば古典文法が分かり、一気に得意科目にできた経験をもとに、25年以上の指導において実際に受講生に好評だった「理解しやすい学ぶ手順」を紹介していきます。

このページを読んで、できるようになること!
  • 「上一段活用」が分かる!
  • 「下一段活用」が分かる!
  • 「カ行変格活用」が分かる!
  • 「サ行変格活用」が分かる!
  • 「ナ行変格活用」が分かる!
  • 「ラ行変格活用」が分かる!
  • 動詞の活用表を書く問題に答えられるようになる!
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ブログの性質上、理解していくためにはどうしても文章を丁寧に読んで行く必要があります。「文章を読む」のもいいけれど「動画」でも古典文法を学びたい!という方は、以下をオススメします。下のバナーをタップして詳細を確認しましょう!

目次

はじめに

先生、活用の種類はもう分かりましたよ。四段活用、上二段活用、下二段活用、3つともカンペキです!

それはすごいね。でも、実は活用の種類は3つだけじゃないんだよ。あと6つあるので、それらもきちんと確認しておかないとね。

「上一段活用」「下一段活用」「変格活用」の学習ポイント

今回学習することの要点を示します。

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動詞の活用の種類

「活用の種類」とは、活用の仕方を表します。「活用の種類」は全部で9種類あります。前回は「四段活用」「上二段活用」「下二段活用」の3つを学びました。

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今回は残りの6つを学びましょう。

正格活用の動詞について

活用の種類のうち、通常の活用(つまり、「ルール通り」に活用しているもの)を「正格活用」といい、前回学習した四段活用・上二段活用・下二段活用を含めて全部で5種類あります。今回は残りの2種類をお話します。

④上一段活用

「見る」を例に見ていきましょう。語幹はありません。「み」が活用します。
(ず)」「(たり)」
みる(。)」「みる(時)」
みれ(ども)」「みよ(!)」
実は現代語と全く同じです。

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真ん中より上の一段で活用しているので「上一段活用」と言います。マ行で活用しているので、合わせて「マ行上一段活用」です。縦の表にまとめると以下のとおりです。語幹は「◯」または「(見)」と書きます。

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⑤下一段活用

古文において「下一段活用」は「る」の一語しかありません。「蹴る」は現代語では「蹴ら(ず)」「蹴り(たり)」と五段活用になるので違和感がありますが、古文では以下のように活用します。
(ず)」「(たり)」
ける(。)」「ける(時)」
けれ(ども)」「けよ(!)」

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真ん中より下の一段で活用しているので「下一段活用」と言います。下一段活用は「蹴る」一語だけなので、「カ行下一段活用」しかありません。縦の表にまとめると以下のとおりです。語幹は「◯」または「(蹴)」と書きます。

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正格活用と変格活用

これまでの動詞は「ルール通り」に活用しているので、「正格活用」といいます。一方、これから出てくる動詞は「ルールどおりではない」活用をするので、「変格活用」といいます。変格活用はルールから外れているものなので、当然その活用をする動詞の数は少なくなります。

変格活用の動詞について

変格活用の動詞は全部で4種類(カ行四段活用・サ行変格活用・ナ行変格活用・ラ行変格活用)です。

⑥カ行変格活用

現代語では「来る」ですが、古文ではカ行変格活用の動詞です。カ行変格活用は略して「カ変」と呼ばれることも多いですね。カ変動詞は現代語と同じように古文でも「来」一語しかありません。古文では以下のように活用します。
(ず)」「(たり)」
(。)」「くる(時)」
くれ(ども)」「(!)・こよ(!)」
まとめると以下のとおりです。

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⑦サ行変格活用

現代語では「する」ですが、古文では「す」サ行変格活用の動詞です。略して「サ変」ですね。サ変動詞は「す」の他にも「おはす」があります。古文では以下のように活用します。
(ず)」「(たり)」
(。)」「する(時)」
すれ(ども)」「せよ(!)」
下二段活用と連用形が異なっていますね。まとめると以下のとおりです。

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⑧ナ行変格活用

ナ行四段活用をするべき動詞は、連体形と已然形が異なる活用をします。それをナ行変格活用(ナ変)といいます。ナ行変格活用は現代語にはありません。ナ変動詞は「死ぬ」「ぬ(ぬ)」の二語です。「往ぬ」を活用させると、
往な(ず)」「往に(けり)」
往ぬ(。)」「往ぬる(時)」
往ぬれ(ども)」「往ね(!)」
となります。まとめると以下のとおりです。

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⑨ラ行変格活用

動詞は言い切りの形が「ウ段」でしたね。このラ行変格活用が唯一の例外で、言い切りの形が「り」となります。「存在する」の意を表す「あり」、それを敬語にした「をり」「はべり」「いまそかり(いますがり)」の四語がラ行変格活用です。基本は四段活用と同じですが、終止形が「り」となります。
あら(ず)」「あり(たり)」
あり(。)」「ある(時)」
あれ(ども)」「あれ(!)」
となるわけです。まとめると、以下のとおりです。

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以上、前回と合わせて、9種類の活用を見てきました。少しずつ覚えていってもらえればと思います。

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テスト対策(練習問題)

上一段活用、下一段段活用、カ変、サ行、ナ変、ラ変を実際に表に書いてみましょう。

【問】 以下の動詞の活用表を書きなさい。
 ①「着る」 ②「る」 ③「ゐる」 
 ④「蹴る」 ⑤「来」 ⑥「す」 
 ⑦「往ぬ」 ⑧「はべり」

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②の「る」③の「ゐる」が難しいでしょうか。まずは何も見ずに考えてもらえたらと思います。
解答は以下の通りです。横書きでは書けないので、下の板書を見てください。

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おわりに

今回は前回の続きで、残りの6つの活用の種類をまとめて学習しました。後の4つは変格活用と言い、通常の活用とは異なるので、覚えなくてはならないものだということも分かりました。
次回は実践編です。本文の中の動詞が「◯行□□活用・△△形」と答えられるようになるための、理解すべきこと、試験によく出る難易度高めの動詞などをお話します。また、次回お会いしましょう。

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